午前8時モスタルのホテルを出発、モンテネグロのコトルに向かいます。ブドウ畑そして田園風景が続ききます。国境越えは両国ともシェンゲン協定加盟国ではないので通常のパスポートチェックがあるようです。途中トイレ休憩を取ったのちに国境についたのは11時過ぎ、バスのドライバーがツアー客のリスト(氏名やパスポート番号書きされているらしい)を持ってボスニアの出国審査場に行きましたがわずか5分足らずで戻ってきてそのまま出国、今度はモンテネグロの入国審査です。審査官がバスに乗り込んできて各自のパスポートにスタンプを押して完了。この間なんと15分足らず、拍子抜けするほどあっさりしています。(添乗員の話では表立っては言えないようですが若干袖の下が必要のような感じです。)
 
     
途中カナメリからレペティンまでコトル湾を横断するフェリーに乗ります。わずか10分足らずの乗船ですが、バスですと湾をぐるっと回ってゆかねばならず40分近くかかります。  
       

カナメリの町並み
 
レペティンの町並み
 
  
午後1時前コトルの町に到着、4年前のツアーで組み込まれていたコトルへの訪問時にはお腹の調子が悪く途中離脱したのでようやくリベンジできます。  
 
       
コトル
 
ローマ帝国時代からの歴史を持つ古い町コトル、アドリア海のコトル湾の奥にありヴェネツィア共和国によって築城された城壁が残っています。町の中は中世の古い町並みが残されており、1979年に「コトルの自然と文化歴史地域」としてユネスコの世界遺産に登録されています。
町中のレストランで昼食後約1時間半自由散策です。
 
   
   バリエル堡塁と城壁
堡塁のレリーフはヴェネツィアの紋章である聖マルコのライオンで、城壁は山の上まで4.5kmも続いており、途中にはいくつもの防御陣地があって、最上部には聖ジョバンニ要塞があります。
   城壁(中腹には救世聖女教会、最上部には聖ジョバンニ要塞が見えます。)
 
      
海の門を潜って旧市街に入ります。
門の上には星(共産党のマーク)と「21-Ⅺ-1944」とあり、その下に「TITO」(ユーゴスラビア連邦大統領)とありますが、かつてはヴェネツィア共和国の紋章である「聖マルコのライオン」がありました。
   
 
       
   時計塔
海の門をくぐったところにある「武器の広場」と呼ばれる広場の正面にある時計塔で、コトルのシンボルとなっており1602年に建てられたものです。
時計塔に前にあるのは四角錐の晒し台で、この広場が公開裁判の場でもあったことから、有罪となった罪人をこの晒し台に罪状を記したいたとともに括り付けていたといわれています。
ヨーロッパ各地ではこのようなことが多く行われており、「恥の柱」として残されているところが見受けられます。日本でいえば江戸時代に高札場に罪人を晒していたことと同じですね。
  
 
   配られた町のマップを見ると見たいところはいろいろあるようですが、とりあえず城壁を上って上からの景色を撮ることに。
左の門をくぐってすぐのところで入場料(3€)を支払って歩き始めます。道は右の写真のような階段とガレ場のような坂道が殆ど、階段の幅は狭いので上から人が下りてくればどちらかが譲らない限り通れません。おまけに使われている石は石灰岩のようで滑りやすく下手をすると転びそうです。雨が降ったらだめですね。
老体に鞭打って上りはじめますがさてどこまで登れるか
 
 
        
   
登り始めて約5分どうやらここは「聖ロコ防御陣地」のようです。
壁には世界遺産だというのに落書があり、また括り付けられたゴミ入れが写真的にはジャマな感じです。
  聖ロコ防御陣地から見るコトルの街並み
港には大型クルーズ船が停泊しています。
 
 
     
息を切らしながら上りはじめて約30分、1518年にかけて建てられたといわれる救世聖女教会(或は聖母教会とも呼ばれています。)に到着です。
正面から撮影したいけれど何人もの人が座り込んでいてどきそうにもありません。やむを得ずこの2枚で我慢することに。
     
 
        
       
救世聖女教会のテラスから見るコトルの町並みは絶景です。  
        
時間があって体力があれば、聖マルコ防御陣地や一番上にある聖ジョバンニ要塞まで行きたいのですが、上まで行ったのでは集合時間まで間に合いそうにもありません。引き返して町中の写真を撮ることに。  
        
  こちらは1540年に造られた「川の門」、スクルダ川沿いに造られており町の北側にあります。
門の上には紋章などがあったのでしょうが完全に剥がされています。後に見えるのは聖メリ教会の鐘楼です。
 
        
   
門の両側には堡塁があります。左は1516年に造られたリーバ堡塁、右は1540年に造られたベンボ堡塁です。  
        
  聖ルカ教会
聖ルカ広場に面して1195年にカトリック教会として建てられその後17世紀にセルビア正教会になっており、ロマネスク様式とビザンチン様式が混在して建てられています。
 
 
        
  聖ニコラス教会
聖ルカ教会と同じく聖ルカ広場の奥にあり、17世紀末の聖ニコラス旧教会の後に1909年に建てられた教会です。
 
 
   
   聖トリプン大聖堂
外観は新しい教会のように見えますがこれは1667年と1979年の後に修復されたためで、創建は1160年ロマネスク様式で建てられたローマ・カトリック教会に属する大聖堂です。
主祭壇は15世紀のもので、コトルの金細工師によるものです。
   
 
        
  聖トリプン大聖堂のテラスから見る聖トリプン広場  
        

聖ジョバンニ要塞
 
スクルダ川とベンボ要塞
 
        
 
 
     
午後3時半もう少し町の中を撮りたいけど次の目的地ブドヴァに出発です。  
     
       
       
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