横須賀まちあるき その3
 
 
   
  猿島に向かって三笠桟橋を出港すると左舷に戦艦三笠を眺めることができます。
 
 
   
  良く晴れているので東京湾の奥まで見えますが、生憎とカメラについているのは16-35mmの広角レンズです。画角は107度と広いんですが、遠くはよく見えません。
 
 
   
  三笠桟橋からわずか10分足らずで猿島桟橋に到着です。
猿島は東京湾内で最大かつ唯一の自然島で、横須賀市が猿島公園として管理しています。島は周囲約1.6km、
面積は0.055km2で、標高は39.3mとそれほど大きな島ではありません。
島からは縄文時代、弥生時代の人骨や土器が出土しており、また、日蓮上人の伝説が残るなどしています。また、幕末には国内初の台場が築造され、明治時代から第二次世界大戦前に軍の猿島砲台が築造され、実際に使用されたことはないもののその遺構がいまだも残されています。
島にある遺構は国指定の史跡となっており、また、
「鎮守府横須賀・呉・佐世保・舞鶴~日本近代化の躍動を体感できるまち~」の名で日本遺産に認定されています。
 
 
   
  猿島桟橋
島内の観光は「猿島史跡観光ツアー」に参加すると約45分で主要な個所を見て回ることができます。
 
 
   
  発電所
管理事務所そばにあるこの発電所、1895年(明治28年)に蒸気機関を用いて発電する構造で設営されていますが、煙突は敵から発見されにくくするため、高さが10mと低いものとなっています。
 
       
 
  
発電所から島内各所に電気を送るために最初は土管を埋設して電線を通しましたが、すぐにL字釘を用いてこれに電線を引っ掛けて敷設工事を簡略化していたようです。
 
 
 
  
 
  島の中央部に向かって進んでゆくと切り通しがあります。少し進んでゆくとレンガ積みの遺構が見えてきます。国指定史跡の猿島要塞の跡です。
要塞のレンガ積みのところは兵舎と爆薬庫があったところです。
 
 
 
   

弾薬庫跡

猿島要塞はフランドル積み(「フランス積み」)と呼ばれる工法でレンガが積まれています。
フランドル積みは、煉瓦の長手と小口を交互に積む方式で(下の写真)、煉瓦の積み方にはここで用いられているフランドル積みの他にイギリス積み、長手積み、小口積などがあります。
 
 
      
   
  兵舎跡  
      
 
 
しばらく行くとレンガ造りのトンネルが見えてきます。このトンネルは幅が約4m、長さが90mあって日本で最も古いレンガ造りの建造物のひとつで、内部には弾薬庫や軍司令部が設けられていました。
このトンネル、何でも「愛のトンネル」と呼ばれているようです。
灯りがなくて暗くて心細くなるから誰かと手をつなぎたくなるのでというのがその理由のようです。
 
 
 
   


弾薬庫からトンネルの上にある砲台に弾薬を上げるための揚弾井(ようだんせい)と呼ばれる穴が設けられていました。上に滑車を設けて弾丸を引っ張り上げていたようです。
 
     
   
  海浜展望台に出ると右に観音崎、正面に房総半島が見えます。ここでは写っていませんが左に目を向けると横浜ベイエリアが見えるビュースポットです。
 
 
   
  島には東京湾が見渡せる場所の5箇所に砲台が置かれていました。写真は島の北端にある砲台跡で、この砲台から下ったところに、1253年(建長5年)に日蓮上人が布教のため小舟で鎌倉に行く途中難破してたどり着いたといわれる古代の洞窟があるそうですが、現在は危険なため立ち入り禁止となっています。
 
 
 
 


展望台跡

島の一番高いところ(標高39.3m)のところに設けられていますが、現在は立ち入り禁止となっています。
この猿島は仮面ライダーの撮影が行われてところでもあり、この場所はゲルショッカーのアジトとして使われたところとか。
 
     
   
     
  猿島島内を回るときは「猿島探検ツアーが便利です。毎日9時台から15時台まで1日7回、船が猿島に到着した船が島に着いた後の20分後に出発し、約30分で回ります。参加費は税込み600円で、イヤホンガイドをレンタルしてくれます。
 
 
     
        
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