モン・サン=ミシェル(Mont Saint-Michel)
 
サン・マロ湾の奥にある小島に築かれていて、ユネスコの世界文化遺産に「モン・サン=ミシェルとその湾」として登録されているモン・サン=ミシェル修道院は、カトリックの巡礼地として知られており、その創設は、708年に大天使ミカエルから、三度にわたって「ここに聖堂を建てよ」と夢の中でお告げを受けたアヴランシュ司教オベールが礼拝堂を建てたのが始まりとされています。
 礼拝堂は、966年にノルマンディー公リシャール1世によって修道院が建てられた後に増加改築が重ねられて、13世紀には現在のような姿となりました。
修道院は百年戦争で破壊されたものの15世紀後半から修復が重ねられ、19世紀のフランス革命後には一時期監獄として使用されましたが、1865年にナポレオン3世により修道院として復活しています。
島は、サン・マロ湾の奥にあることから干潮の差が激しく、潮の満ち引きの差は15m近くにもなり、トンボロ現象で干潮時には歩いて島に行けるものの、潮に飲まれて命を落とす巡礼者も多かったといわれ、「モン・サン=ミシェルに行くなら、遺書を置いて行け」という言い伝えがあったとのことです。
19世紀の末に道路が造られたことから潮の干満に関係なく島に行くことができるようになりましたが、逆に土砂の堆積が陸繋化を招いたことから、2009年にはかつての姿とすべく道路を取り壊し、工事を進めて2014年に橋が設けられました。
現在では年に数回発生する大潮の日に、島に近い橋の部分まで海水が押し寄せ完全な孤島になるとのことで、先日もBSテレビを見ていたところ、満潮時に波が押し寄せあっという間に離れ小島になる場面が映し出されていました。一度この時期に行ってみたいものですね。
  
     
   
 
モン・サン=ミシェル伝統のオムレツは今も健在です。
 
 
   
     
   
     
 




島に近づくと海辺に鳥居が見えてきます。

島のあるル・モン=サン=ミシェル(Le Mont-Saint-Michel)は、2009年に「安芸の宮島」がある広島県の廿日市市と、姉妹都市として提携しており、提携10周年を記念して、厳島神社の鳥居を模して設けられたものとのことで、8月26日までの期間限定です。
 
 
     
   
  前に来たときはこの道は道路でしたが、現在は御覧のように橋となっています。  
     
 
 



モン・サン=ミシェルのメイン道路である(Grande Rue)は相変わらず観光客でごった返しています。
 
     
   
  グランド・リュ途中にある展望台より撮影。大潮の時には手前の人が歩いている部分が海中に没してしまいます。  
     
 
 
 
   
   
  ラ・メルヴィユ。(LaMerveille)の回廊
3階部分にある廻廊で、建築期間はわずか17年と短く「驚異なるもの」との意味があります。
 
 
   
   
 
 
左は大食堂の天井、右は廻廊の天井。同じ天井でも使用している木材と貼り方が少し違っています。
 
 
 
 
大天使ミカエルの像
左手には天秤秤を持っており、善行と悪行を量って、地獄に落ちるか天国に行けるか決めていたとか。
  こちらも大天使ミカエルの像ですが、鐘楼最上部にある像と同じ姿の像です。
 
 
  
     
   
  聖オベール礼拝堂(La Chapelle Saint Aubert)
島の北西端に、15世紀に建てられた礼拝堂で、708年に聖堂を創建したオベール司教を祀っています。
 
   
   
  写真の左端に見えるのはガブリエル塔(La Tour Gabriel)です。16世紀の百年戦争の時代には見張り塔として用いられていましたが、19世紀からは灯台として用いられています。  
     
   
 マップ
 
   
 
 
 
 
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