ロクロナン(Locronan)

ディナンの街を出発してから約3時間でロクロナンに到着です。
ここロクロナンは、その地名の由来が5世紀にアイルランドからキリスト教を伝えに来た聖ロナンからきているとのことで、「ロナンの土地(locus de Ronan)」を意味しています。
この村では、15世紀以降に「ヘンプ」と呼ばれるアマの一種の花が咲き乱れ、この繊維を用いたキャンバス地の布が帆船の帆に用いられ、王家の船や東インド会社そして外国の海軍からも引き合いが続き街を繁栄に導いていました。
現在のロクロナンは人口800人にも満たない小さな村となっていますが、繁栄した時代に花崗岩を用いて建てられた当時の教会や建物が残されており、「フランスの最も美しい村」の一つに登録されています。

村では約1時間ほど各自で自由散策です。
 
     
   
  村の中心地となる教会前広場、最近ではあまり見かけなくなった荷車が2台置かれてます。
 
 
   
 
教会前広場の周りはどの建物も花崗岩を用いて建てられています。
 
 
   
   
   
  聖ロナン教会(Église Saint-Ronan)とペニティ礼拝堂(la chapelle du Pénity)
村の中心部である教会前広場にあり、14世紀の後半に建てられ高さ43mの鐘楼を持つこの教会は、聖ロナンの名に因んで名付けられており、19世紀の初めに起きた半島戦争の際に破壊されましたが、その後修復されており、現在は歴史的建造物として指定されています。
教会の右側にあるのは、15世紀の半ばにルイ12世の娘ルネ・ド・フランスによって建造されたペニティ礼拝堂で、聖ロナンの墓があります。

 
 
 
 
見事なステンドグラスが翼廊内にありますが、学生たちが讃美歌の合唱中、祭壇の前には若い女性がカメラを構えてなかなか動きません。数枚撮影して退散です。
 
 
 
 



教会の入口のそばには手を縄で縛られたイエス・キリストの像があります。
像は台座の上にあって、台座を担ぐようにできています。
ロクロナンのあるブルターニュ地方では、毎年7月の第2日曜日に、パルドン祭(Les Pardons de la Petite Troménie)というのが行われます。
パルドンとはその名の通り、『告解』、『ごめんなさい』の意味で、信者たちは聖人の墓や聖人に献げられた場所に向けて巡礼するとのことで、ここロクロナンでは当日は民族衣装を着て、旗印、十字架、その他巡礼を表すものを持ちながら12kmもの巡礼行進を行うということですので、このキリスト像も当日信者たちが担いで歩くのでしょうか。
      
教会の前にはパルドン祭りの際の写真が飾られています。
 
 
 
 



ノートルダム・ド・ボンヌ・ヌーヴェル礼拝堂(Chapelle Notre-Dame-de-Bonne-Nouvelle)

15世紀に建てられたゴシック様式のこの礼拝堂は村の北はずれにあり、それほど大きな礼拝堂ではありませんが、その後数回にわたって改修されています。礼拝堂の前にはキリストの磔像があります。
内部に取り付けられているステンドグラスは20世紀の宗教画家アルフレッド・マネシエ(Alfred Manessier)によるもので、通常の宗教画のステンドグラスとは違った趣を醸し出しています。
ジャン・ル・モワンヌ(Jean Le Moine)
      
 
   
     
 
 



十字架からの降下

ペニティ礼拝堂に置かれている彫像と同じものが子の礼拝堂にもありました。
十字架から降ろされてイエスとそれを拝むマリア像、そして4人の使徒の像です。
 
      
   
      
   
   
教会を出て少し村の中を歩いてみます。そんなに広い村ではないので、すぐに村はずれとなってしまいますが、バラや紫陽花の花が咲いています。
 
 
   
       
   
    
 
     
 
 
      
 
   午後5時過ぎロクロナンを出発して今日のホテルのあるカンペールに移動開始です  
   
  マップ
 
 
     
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