ハルシュタット(Hallstatt) 　 ザンクト・ヴォルフガングを出発してから約40分でハルシュタットに到着です。 ここハルシュタットは、ザルツカンマーグート地方のダッハシュタイン山塊に位置しており、ハルシュタット湖の湖畔に家々が建ち並んでいますが、その人口がわずか800人足らずの小さな村です。 ハルシュタットは、オーストリアの代表的な風景と知られていて、映画『サウンド・オブ・ミュージック』の舞台にもなったところでもあります。 このハルシュタットがある一帯は、1997年にユネスコの世界文化遺産に「ザルツカンマーグート地方のハルシュタットとダッハシュタインの文化的景観」として登録されています。 8年前に訪れたときは、曇り空の中でわずか40分足らずの観光でしたが、昼食時間も含めて3時間半ほどありますので、じっくり観光できそうです。
	湖畔にある家をよく見ると舟屋があります。京都の伊根にある舟屋の集落を見ましたが、ここの舟屋は住居とは別に設けられているようです。
	フランツ・ヨーゼフ1世の碑 オーストリア帝国皇帝のフランツ・ヨーゼフ1世が別荘を設けていたことを示す記念碑
	湖畔に建ち並ぶ家々のベランダは花で飾られています。
	湖岸沿いのゼー通り(Seestraße)を歩きますが、観光客が多くまるでスリが出そうなほど混雑しており、カメラを正面を向けて撮ることはできません。おまけに飛び交う言葉は東アジアの人たちの言葉が殆どです。8年前に来た時はほとんど見かけなかったのに。
	マルクト広場(Central Square Marktplatz) といってもそれほど大きな広場ではありません。広場の周りにはレストランやお土産やさんが軒を並べています。花で飾られた広場にはベンチも置かれているので一休みもできます。(下の写真)
	プロテスタント教会(Evangelische Pfarrkirche) 湖畔にあり1785年に創建された教会で、ハルシュタットのシンボルとも呼ばれてており、ハルシュタットの絵葉書や写真でよく紹介されています。
	カトリック教区教会(Katholische Pfarre) 少し小高いところにあるこの教会は、1150年に後期ゴシック様式で創建された教区教会で、18世紀半ばの火災の被害もあり、ロマネスク様式で再建されています。す。
	船着場の対岸には石造りの古そうな建物が見えますが、Ｇｏｏｇｌｅマップで調べても何も表示されてません。個人の別荘なのでしょうか。
	教会前にある船着場ATO Hallstatt Marktから、観光案内所のそばにある船着場ATO Hallstatt Lahnまで約10分間遊覧船に乗り、ハルシュタットの村を湖から眺めます。
	遊覧船を降りて、前回は時間がなく行けなかった、ハルシュタットの街を一望できる展望台のハルシュタットスカイウォーク(Hallstatt Skywalk "World Heritage View")まで、ケーブルカーで上って行ってみることにします。
	ケーブルカーで上り切ったところに橋があります。エレベーターで上に上がって歩きます。手すりはありますが、下がよく見えるので高所恐怖症の人は橋を渡るのが怖いかもしれません。
	エレベーターのそばにあるこのレリーフ、どうやらこの先にある岩塩坑の抗夫のようで、レリーフ像の下に1284と刻まれていますので、13世紀の時代の抗夫達を刻んだもののようです。 ハルシュタットの地名は、ケルト語のHall(塩)とドイツ語のStatt(場所)から名がついたといわれるほど古くから岩塩の産出が行われていたところで、村らのはずれには、古代ローマ時代に遡るといわれる岩塩坑があり、18世紀の半ばにはその岩塩坑の坑道から塩漬けの遺体が発見され、遺体が身につていた衣類や道具などから先史時代のものであると推測されているようです。 また、この先にある岩塩坑跡も見学ができるようですが、そこまで行っている時間は取れそうもありません。
	橋からは湖の対岸にある村オーバートラウン(Obertraun)が見えます。
	少し行くと展望台が見えてきました。展望台は湖のほうに張りだしています。
	展望台ではほとんどの人が先端まで行って写真を撮りますが、大陸系のアジア人たちがいつものように一人で何ポーズも撮るため、場所がなかなか空かず、他の観光客が大迷惑です。
	展望台からは村の家並みが一望できます。
	午後4時少し前にハルシュタットの観光を終え、今日のホテルのあるグラーツに向かって出発です。
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