ビエルタンの要塞教会

シビウからバスで約2時間でびエルタンの街に到着します。ビエルタンは12世紀にドイツ系移民であるザクセン人が形成した村です。当時ザクセン人は村の中に、教会(聖堂)を囲むように要塞化された中心部を設け、外敵(オスマントルコ)が侵入した際はこの要塞化された地域内で篭城できるように防護壁(城壁)を設けていました。
このような要塞教会はトランシルヴァニア地方で300ほど造られたとのことですが、現在は7つが残されているのみとなっており、中でもこのビエルタンの要塞教会はオスマントルコの侵攻を受けなかったことから、15世紀末から16世紀初頭に建てられた教会とその防護壁が残されており、1993年に「ビエルタンとその要塞聖堂」としてユネスコの世界遺産に登録され、1999年には他の6箇所の要塞聖堂を含めて「トランシルヴァニア地方の要塞聖堂のある村落群」として拡大登録されました。
    
教会への入り口は東、西そして南の三箇所のいずれかから入りますが、長さ100mほどの屋根付きの階段を上らなければなりません。
         
       
3重の城壁で囲まれた要塞教会には6箇所に見張りの塔が設けられています。  
    
見張り塔のひとつにあったフレスコ画  
        
この部屋なんだと思いますか、喧嘩をした夫婦を閉じ込めておくお仕置き部屋だそうで、部屋にはベッド、テーブル、椅子、食器などがひとつしかおいてなく共用するようになっていて、仲直りするまでここから出さないようにしていたとか。
殆どこの部屋に入ることで仲直り、し離婚をすることはまれであったとか。
    
   
祭壇
25枚の絵画のパネルを具えたトランシルヴァニア最大のもので、すべて開いたままで18枚、閉じたままで10枚の絵が見れるようになっています。中央部分の左右各4枚が描かれている部分から折り畳みができる構造となっています。
 
          
聖具室の扉
教会の祭具等貴重なものを収納する部屋で、ここに使われている鍵は1515年に造られたもので、19組の鍵から構成された精巧な造りとなっており、500年経った現在でも現役で使われているとのこと。
 
   
 
教会から見るピエルタンの街並み(右上写真の手前部分は3重ある城壁の一部です。)  
        

見張り塔と屋根付の階段(左端部分)

屋根付き階段(結構急な階段であることがわかります。)
 
   
 
城壁が堅固な造りであることが伺えます。  
   
 
外から見ると教会が3重の城壁で守られていることがよくわかります。(左上の写真)  
   

ビエルタンの街の屋根にはいくつものコウノトリの巣があります。

 
 
   
    
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