メテオラの巨岩群と修道院(1988年世界複合遺産(文化、自然)登録)
ギリシャ正教の修道士が最初に隠遁生活を始めたのが10世紀ごろといわれており、当初は個々に岩山にある洞窟や岩の裂け目を利用して修行していたようですが、11世紀になると集団での修行が始まり、これが修道院の原点といわれており、修道士達は略奪者を避けるためにこの峻険な岩山の上に建物を建てたようですが、現在のように重機の発達していない当時は、建設に相当な苦労があったと推測されます。
最盛期にはここに20以上の修道院があったそうですが、現在修道士達が住んでいるのは5つの修道院となっているようです。 

 
  メテオラの巨岩群
メテオラ観光の拠点となるカランバカの街から見た巨岩群です。
前日カランバカに到着したときは暗くなっていたので判らなかったのですが、朝起きて食事前に街に出てみるとすぐ裏にこの巨岩群が見えました。高さ600m前後の数十の巨岩が聳え立つ様は圧倒される景色となっており、その頂に修道院が建設されているのが見られます。
      
  メガロ・メテオロン修道院
メテオラ最大の修道院で高さ616mの岩山の上にあります。「メテオロン」とは「中空の」意味を持っており、メテオラの地名の由来となっているとのこと。
訪れたときにちょうど修道士がリフトに乗って修道院に渡るところでしたが、見ているとちょっと怖そうな感じがします。
一般の人は対岸から115段もの階段を上らなければなりませんけど、結構きつい階段です。
修道院の中に入るには女性はスカートが必要といわれていたので女房は持参しましたが、入り口のそばには、無料の貸出用のスカート(といっても薄いスカーフようのもの)が置いてあり、これをズボンの上から巻きつければオーケーとのこと。(但し、数が多くないので観光客が多いときは足らなくなるかもしれません。)
修道院の中には、修道士が使用していた農耕用の道具、衣装・武具等が展示されており、当時の修道士の生活が窺えます。
    
 
    
 
      
  ルサヌー修道院
16世紀の半ばに建てられた修道院ですが、写真の階段は当初はなかったもので、1930年になって造られたものだそうです。
修道士によっては妻帯者もいるそうで、子供をつれてこれから外出するところに出会いました。
    
 
      
  アギオス・ステファノス修道院
12世紀末に隠遁者のジェレミアが生活していた場所に、14世紀になって修道院が建設されたのが始まりとされています。現在は、ルサヌー修道院と同様に尼僧院となってます。
上の写真は、メガロ・メテオロン修道院側から撮ったものです。
    
 
      
  メガロ・メテオロン修道院からみた巨岩群、カランバカの街並みとビンドス山脈
巨岩群は、地質の違いからこのようになったそうですが、上から見ると巨岩群がそそり立ち、その頂に修道院が建てられているのがよくわかります。
上の写真の中央にはルサヌー修道院が見えます。
下の写真は、カランバカの街並みと頂上部に雪をいただくビンドス山脈です。
    
 
    
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