アグリジェント |
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タオルミーナを出発してからバスはアウトストラーダA19を走ります。車窓からは牧草地帯のオリーブ林や黄色い花(カタバミでしょうか?)が咲く草原を走り続けます。 | ||||||||
午後4時半過ぎにアグリジェントに到着です。ここアグリジェンは古代ギリシャ時代の植民地がその発祥となっていて、町のはずれの丘陵地帯には「神殿の谷」と呼ばれる遺跡が残っていて1997年にユネスコの世界文化遺産に「アグリジェントの考古学遺跡」として登録されています。 遺跡の発掘や修復はパレルモ出身の考古学者ドメニコ・アントニオ・ロ・ファゾ・ピエトラザンタ(Domenico Lo Faso Pietrasanta 1783年-1863年)の尽力によるものが大きく、その後イギリス人のアレキサンダー・ハードキャッスル卿(alexander hardcastle 1872年-1933年)が1921年にこの地を訪れてからその私財を以て発掘を行ったとのことです。 遺跡の全体は934㏊(9,340㎢)という広大なもので、紀元前6~4世紀に建てられた7つの神殿遺跡が残されています。 |
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ヘラ神殿 ユーノー神殿またはジュノーネ・ラチニア神殿(Tempio di Giunone Lacinia)とも呼ばれており、神殿の谷の東端の最も高いところに位置していて、紀元前460年から440年頃に建てられたと推測されているドーリア式の神殿で、ギリシャ神話の最高神であるゼウスの正妻ヘラに捧げられたといわれています。 神殿は縦38m、横17m、高さは18mあり、凝灰岩を用いた柱の本数は横6本×縦13本ありましたが、建造後カルタゴ軍の侵攻と中世に発生した地震により現在は25本の柱と、エンタブラチュアと呼ばれる柱頭の上部へ水平に構築される部分の一部が残されています。 また神殿は建築当時赤、黄、青色で彩色されていたとのことで、基壇の部分には一部漆喰の残っているところがあります。 |
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カルタゴ軍の侵攻の際に炎上して赤く焼けただれた跡が残る石(画面中央) | ||||||||
現在のようにクレーンなどの重機がない時代にどのようにして巨大な神殿が建てられたのか非常に興味のあるところですが、現地ガイドが説明してくれました。 エンタブラチュアを持ち上げるには石にU字型の刻みを入れそこにロープをかけて吊り上げるとのことですが、吊り上げもクレーンがないから当然人力によるものでしょうけど大変な労力を必要としていたのでしょうね。 |
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オリーブの古木 説明文によると推定樹齢500年を超えているとか。 |
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ヘラ神殿からコンコルディア神殿に向かう途中城壁が残されていますが、半円形をした穴がいくつもあります。古代ギリシャではこの穴に使者を葬っていたとの説明ですが、いかに加工しやすい凝灰岩とはいえ、日本では考えられない埋葬の仕方ですね。 | ||||||||
イナゴマメの実 イナゴマメ(蝗豆)はマメ科の植物で゛、地中海東部で古代から食用にされ、甘味料として用いられていました。 |
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2005年に発掘された大理石像 発掘後の調査では彫像が纏っている衣のパターンから紀元1世紀ころに造られたものではと推測されているようです。 |
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コンコルディア神殿 神殿の谷の中でほぼ完全な姿を残しているコンコルディア神殿は、紀元前450~440年頃にディオスクリ神に奉献されて建造されたものと推測されていて、横19.7m、縦42m、高さ14mあり、シチリアでは最も大きなド―リア式神殿です。 |
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ヴィッラ・アウレア(黄金色の館) イギリスからこの地に移住し、私財を投じて発掘にあたったアレキサンダー・ハードキャッスル卿の邸宅で1933年に45歳で亡くなるまでここに住んでいました。 |
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ヘラクレス神殿(エルコレ神殿) 紀元前520年に建造された最も古い神殿で、その神殿の規模は、横25m、縦67m、高さ16mと縦長で、柱の本数は6×15本だったといわれてており、地震で倒壊し放置されていましたが、瓦礫の山であったものをハードキャッスル卿がこの形まで復元したものです。 |
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ジョーヴェ・オリンピコ神殿のテラモーネ ジョーヴェ・オリンピコ神殿は別名ゼウス・オリンピア神殿とも呼ばれギリシャ神話の万能の神ゼウスに捧げるために建造されたギリシャ建築最大級の神殿でずが、建造中にカルタゴ軍によって破壊されいまは石材の瓦礫の山と化しています。 このテラモーネは人像型の柱で、アトラス或はテラモーンともいい、神殿の中央を装飾するためと、円柱にかかる重圧を軽減する役割を果たすために使われていたとのことで、大きさは7.75mもありこの柱を使うほど巨大な神殿であったようです。 このテラモーネはコピーでオリジナルはアグリジェント州立考古学博物館に展示されています。 |
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アカシア・ロンギフォリア |
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